報告文〜1997年1月26日
女性の視点から「障害」をもつ人とともに生きる
 性別役割分業社会の中で、子育て、とくに障害をもつ子どもと母親の関係は閉塞状況に追いやられています。

 私たちはサポートグループをとおして「親が障害をもつ子とともに生きる」ということを考えてきました。
公開講座では、子育てがいつまでも母親だけの悩みではなく、ひろく社会の問題となるためにも、母親とともに社会に対して声をあげていくこと、障害をもつ子どもも母親も、ひとりの「固有名詞」をもった個人として生きたいということが問題提起されました。

 西堀さんは、昼間は作業所に通い、夕方から自活訓練「くすの木の家」で4人のメンバーとともに経験している共同生活の楽しさや失敗談をとおして、今後は家族との生活ではなく、この共同生活を選択しようと思っていると、発表されました。

 自活訓練事業についての紹介とともに原田さんは、知的障害をもつ人の生きる力への援助について語られました。
障害をもつ人があたりまえに自立生活をすることを考える上での重要な課題として、「自分の生き方を選択する場でありたい」「意志を阻まない援助のあり方を考えたい」「生活の流れを理解できる、生活の楽しみを知ること」などをあげられました。

 上大谷さんからは、家父長として生きる夫との関係の中で障害をもつ子どもを抱えて「妻、母を生きること」と、「自分を生きること」とのおりあいをつけていく難しさが率直に語られました。

 黒井さんは、「親は障害者の代弁者たりうるか」という問題提起のなかで、家族を疲弊させ、家族と障害者を対立させる社会の構図を明らかにされました。

 その後、フロアーとの質疑をとおして、母親の立場ばかりでなく、姉妹、娘として自分を生きていないこと、生ききれないことなどが語られました。これらの問題を今後のサポートグループにつなぎ、また次回への布石としたいと熱望しています。